

| 第8号 | 平成16年11月1日発行 |
特集G 「がん」と上手につきあうために |
現在国民3.3人に1人ががんで亡くなっています。医学が進歩し、がんを治せるようになったのに、どうして亡くなる人が増えているのでしょうか。それは、がんに罹患する患者さんが増えているからです。もはや、がんは人ごとではなく国民1人1人が自分のこととして考えなければなりません。
「がん」と宣告されたら
がんにもいろいろな種類があり、進行度も人それぞれ異なります。手術がよいのか、抗癌剤や放射線治療がよく効くのかも異なります。また進行癌では手術すべきでないことが大半です。不幸にして「がん」と宣告されたら、落ち着いて自分で、がんの種類や進行度を主治医に尋ねましょう。
「がん」と診断する検査
がんと確定するためには、内視鏡(カメラ)や手術を行って病理検査でがん細胞の種類を確認する必要があります。また、がんと診断されたら、CTやMR、シンチグラムなどの検査で、全身に転移がないかどうか調べて進行度が決定します。これらの検査を経て、患者さんそれぞれに最も適した治療法が選択できるのです。
インフォームドコンセント
日本語で「説明と同意」という意味です。すべての医療にあてはまることですが、特にがんの治療においては、@生命に関わること、A副作用が強いこと、B治療の選択枝が個人の生き方に左右されること、などの理由で広く行われています。インフォームドコンセントは検査が終了してがんであることが確定したら、手術の前や、抗癌剤治療の前に行われます。ここで最も大切なポイントは患者さん自身が医師から説明を受けることです。以前は患者さん本人には告知をしないケースがみられましたが、今は患者さん自身が説明を受けるべきと世界中で考えられています。
「がん」と上手につきあう
体からがんをすべて取り除くに越したことはありません。しかし、がんを取り除けば、人体の必要な臓器機能も失われます。近年、集学的治療という考え方があり、国のがん撲滅十カ年計画として「固形癌の集学的治療」プロジェクトが進行してきました。実は、当院も肺癌や胃癌でこの国家プロジェクトに参加しています。手術だけでなく、抗癌剤や放射線治療を組み合わせて、がんを制御しようという治療法です。この治療を適切に実施するためには、臨床腫瘍医(がんの専門医)や放射線治療医が必要ですが、当院にはこうした専門医が配置されています。

手術や強力な抗癌剤治療は入院が必要ですが、軽い抗癌剤や一部の放射線治療、ホルモン療法は通院で可能な場合があります。ずっと病院に入院していては気分も滅入ります。可能な場合には、入院期間はできるだけ短期になるような取り組みもしています。このような治療は、かかりつけ医で治療を受け、市民病院には定期検診を受けるだけで済む場合もあります。大切なことは、かかりつけ医を持って、必要なときに専門医に紹介してもらうことです。

上図は国立がんセンターの専門医が考える地域の連携システムです。幸いなことに当院には総合病院としての機能の他に循環器センター、救急センター、小児病院の機能を持ち合わせながら”がんセンター”に近い診療能力を有しています。かかりつけ医と市民病院の連携によって包括的ながん医療が可能になっています。
また、手術も抗癌剤治療もできない場合、患者さんの苦痛を和らげるために緩和医療があります。当院には緩和ケアチームが設置されているほか、ご希望があれば緩和ケア病棟(ホスピス)のある病院に紹介も行っています。
がんの予防と早期発見
がんの治療が進歩したとはいえ、がんにならないのが一番です。「がん予防12ヶ条」は、だれでもできる方法でがんの70パーセントを予防可能です。みなさんも早速取り組んでみてください。

しかし、がん細胞は何年もかかって、一個の癌細胞から大きな固まりになります。症状がなくても、すでにがんができている可能性もあります。早期に発見すれば、それだけ治療の成功率も高くなります。がん年齢になったら年一回はがん検診を受けたいですね。岐阜市民病院成人病センターでは、癌検診を含めた人間ドックも実施しています。是非ご利用ください。

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1 |
岐阜市民病院長 伊藤隆夫 | |
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2 |
がん拠点病院準備委員長 大下 裕夫 | |
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3 |
看護師 小松 博子 | |
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4 |
呼吸器科腫瘍内科部長 澤 祥幸 |
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5 |
看護師 山内 祐子 |
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| 6 | 看護師 堀 仁美 |
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| 7 | 医薬分業について |
薬剤部 |
| 8 | 第3回糖尿病教室イベント |
岐阜市民病院糖尿病療養指導委員会 |
| 9 | 編集後記 | 岐阜市民病院広報委員会編集部 |