
| 第3号 | 平成14年9月1日発行 |
特集3 呼吸器病センター |
当センターは平成十一年に整備された専門治療施設です。呼吸器疾患の包括的医療と肺癌の集学的治療を実施するために、西病棟5階の呼吸器病棟そのものが呼吸器病センターとなっており38床の入院施設と各種の先進検査機器や治療機器を備えています。

肺癌の集学的治療
日本では年間5万人の方が肺癌で亡くなられています。呼吸器科では国のプロジェクトである「固形癌の集学的治療」研究班の一員として標準化治療普及のために取り組んでいます。現在、全国24の肺癌専門病院の一つとして癌告知、説明と同意を徹底し、癌化学療法・放射線治療・外科手術を組み合わせた集学的治療を行い治療成績を向上させています。従来の抗癌剤または放射線単独では奏効率が30〜40%であったものが集学的治療により70〜80%に向上しています。集学的治療ができる患者さんは、年齢、体力、転移の状態により限られますので、集学的治療が実施できない患者さんには新規抗癌剤を組み合わせた多剤併用療法を実施しています。この場合の奏効率は40〜50%です。治療は副作用も強く、副作用克服のため様々な研究に取り組んでいます。平成十三年には国際化学療法学会において抗癌剤治療中の感染症対策の研究でポスターセレクション賞を受賞しました。また医師や看護師も厚生労働省の「がん診療従事者研修制度」により国立がんセンターで研修し診療技術の研鑽に努めています。残念ながら緩和ケア病棟がないため、近くのホスピスを有する病院と協力し、必要時にはホスピスに転院できるよう密接に連携を図っています。
気管支鏡検査
気管支鏡検査は胃内視鏡と同様、苦痛を伴うため、レントゲン、CT、血液・喀痰検査など、楽な検査を行い、異常があった場合のみ実施しています。当院は、日本気管支学会認定施設であり、担当医は気管支鏡検査に習熟しています。検査の際には、予め食事をとらずに実施します。これは、検査前に食べたものが、誤って気管に入るのを防ぐためです。検査前に、注射と麻酔薬の噴霧吸入を行い、検査時の苦痛を軽減します。検査時間は20分から60分程度です。検査後は約2時間ベッドで休んでもらいます。検査後3日間は痰に血が混じったり、熱が出ることがありますが、通常3日以内に消失します。
気道悪性腫瘍の内視鏡的治療
呼吸をするための気道に悪性腫瘍(がん)ができると呼吸ができなくなり、窒息の危険もあります。手術不可能な場合、エタノール注入術、レーザー治療、高周波スネア治療といった電子内視鏡を使った治療を行っており、そのための治療機器を備えています。特にエタノール注入術は安価で効果が優れているとして平成十年に世界気管支学会で最優秀賞に選ばれました。内視鏡による治療が良いのか、手術や抗癌剤、放射線治療が良いのかよく検討し、内視鏡でしか治療手段がない場合に限って実施します。気管支鏡による治療は根本的治療ではないため、根治術が可能な場合は手術をお勧めしています。


呼吸不全の包括的治療
当センターは呼吸器集中治療室を1室備え人工呼吸、心肺血行モニタリングができる病床が2床あります。急性期の人工呼吸治療を受け、人工呼吸器が離脱できた際はリハビリテーション部と協力し呼吸理学療法を実施し、退院できるまでに回復された場合、自宅で人工呼吸と酸素吸入を施行できるよう医師会、訪問看護センターと協力しています。重症呼吸不全の救命率は全国的な専門病院と同等の約80%です。平成十二年に睡眠時無呼吸症候群診断のための睡眠ポリグラフ装置を導入し、さらに呼吸代謝測定装置を設置し呼吸障害に対する検査も順次可能になりました。医師が休日出勤、終夜勤務で検査しますので予約入院検査となります。多忙・遠方の方には同様の病院が関市、名古屋市、久居市にもあり、紹介可能です。

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1 |
岐阜市民病院長 伊藤隆夫 | |
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小児夜間急病センター 鷹尾 明 | |
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3 |
呼吸器病センター長 澤 祥幸 | |
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肝臓内科部長 杉原潤一 | |
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5 |
薬剤部 | |
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6 |
澤 祥幸 | |
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7 |
編集部一同 |