第10号 平成17年11月1日発行

特集I 中央手術部の紹介  

手術部部長 東 健一郎

はじめに
手術を受けるということになった場合、ほとんどの患者さんは、「えっ」、「どうして」、「困ったな」などと思われるのがごく当然で、すぐには手術を受け入れられる心境にはありません。切るということは苦痛を伴います。できればそんなことはしたくありません。しかしその上で、主治医や担当医は患者さんにとって、ベストの治療方法の一つとして、インフォームドコンセント(手術に対する説明と同意)を示し、手術を受けていただいております。病気に加え、手術や麻酔に対する不安や心配な点は非常に大きいものがあると思います。このような患者さんに対して、以下にご紹介いたします当院手術部の概要、取り組みなどが少しでも不安や緊張を和らげることができれば幸いであります。
スタッフ
 看護師 23名、看護助手 2名、医療事務 1名、臨床工学技士 2名
主な利用診療科
 外科、整形外科、産婦人科、泌尿器科、胸部心臓血管外科、脳神経外科、耳鼻咽喉科・頭頚部外科、眼科、乳腺外科、皮膚科、歯科口腔外科、麻酔科などです。その中で、開頭術、開胸術、開心術、開腹術、外傷手術などを、さらに各科では、高度な医療手術の一つである内視鏡下手術も行われています。2004年の手術件数は、3531件でした。

部屋紹介
手術部は病院中央病棟三階にあり、手術室は8室あります。各科の特徴にあった設備や最新の医療機器を整えています。利用診療科で、曜日や時間帯を割り振り、各科交代で利用します。患者さんの希望する曜日や時間帯が必ずしも十分にご提供できないことがありますが、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

緊急手術
緊急手術は優先しております。利用可能な部屋があればもちろん、重症度により予定手術を一部変更させていただくことがあります。休日、時間外においても待機当番がおり、いつでも対応可能です。

安全対策について
 患者さんの状態を把握するモニターは、各手術室に2005年より最新機器を導入しました。また中央麻酔室においてもすべての手術室のモニターが監視でき、すべての患者さんのわずかの異変にも迅速に対応しております。手術室は特に最新で高度な医療機器が集中しており、その不具合は患者さんの生命に直結します。手術部では、これらの機器の安全管理のため、専門の臨床工学技士2名が常勤しております。
患者さんに対しては、ご本人確認のため、手術室入室前には手首か足首に氏名を記入したIDバンドをはめていただきます。入室の際は、氏名、生年月日を尋ね複数の看護師で確認いたします。また病棟から手術室看護師への申し送りの際にも、カルテやレントゲン写真を携行し確認いたします。全身麻酔下による手術は、患者さんの意識はなく手術室は密室であるが故に、より高次な安全対策が必要と認識しております。したがいまして医師と看護師による二重のチェック、手術直後のレントゲン写真でのチェックなど医療事故防止対策を常時行っております。

手術前訪問について
主に全身麻酔や、麻酔科医師の管理を要する麻酔予定の患者さんには、手術予定日の前日もしくは当日の午前中に手術室の担当看護師が病室に訪問いたします。手術室への入室、麻酔の導入、麻酔からの覚醒、までをパンフレットを用いて説明いたします。また、手術直前の体調や状態も把握させていただき、患者さんからの不安、緊張、要望などのご相談をいただくようにしております。

麻酔科医師の手術前診察について
前記と同様に、麻酔科医師の手術前診察があります。患者さんの諸検査データはすでに麻酔科医師に伝わり、検討もされていますが、直接患者さんと話し診察をすることによって、より安全で適切な麻酔法を判断します。必要ならばさらに検査を追加させていただく場合があります。そして麻酔方法や、その際の注意点(絶飲食、入れ歯、内服薬などのこと)について十分にご説明し、ご理解とご了解をいただいております。

手術室への入室について
手術室入室の様式は、歩いて、車椅子に乗って、ベッドに乗って等、患者さんの状態に応じて、それぞれに入室していただきます。特別に医師からの指示がなければ、ご希望をお伝えください。

@手術室入り口

A手術室入り口を入ったところで専用ベッドに移ります

また最近の試みとして、乳幼児においては、母親と一緒に手術室更に手術台まで同伴していただき、お子様の不安や緊張を少しでも軽減できるよう努めています。この当院の試みは、学会でも発表され評価をいただいております。



手術の終了と麻酔からの覚醒について
 手術が終了しても麻酔から覚めるまでに多少の時間がかかります。三十分から一時間後ぐらいに、人工呼吸器の管がはずれ、声を出すことが出来るようになります。そして次第に意識がより明瞭となり、手足の力も入るようになっていきます。意識、呼吸、血圧などの状態が落ち着いた段階で、手術室から病棟に移ることとなります。ただ、長時間や大きな手術の場合は、麻酔状態に関わらず、手術後により厳重な呼吸循環管理が必要と判断されましたら、手術室に隣接した集中治療室に入室いたします。

最後に
より安心してより安全な環境のもとで手術を受けていただけるように、常に努力しておりますが、更に患者さんが気がつかれた点についてお知らせ願えれば、今後の改善すべき点にいたしたいと思います。以上、当院中央手術部をご紹介させていただきました。


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-----目次一覧------

1

医療サービス向上への取り組み

岐阜市民病院副院長 鷹尾 明

2

64列マルチスライスCT

放射線科部長 川口 真平

3

女性専用外来の紹介

総合内科副部長 岩間 みどり

4

中央手術部の紹介

手術部部長 東 健一郎

5

手術室看護の紹介

手術を受ける小児患者さんの親同伴入室について

看護師 武藤 和子
6

臨床工学技士の紹介

臨床工学技士 長谷川由美子
7

各種相談窓口の紹介

病院 医事室
8

編集後記

岐阜市民病院広報委員会編集部